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vol.4

雲英顕一さんの
「雪ノ下ニンジン(有機在来種ニンジン)」

 飛騨市の「ありがとうファーム」は、有機無農薬農業でさまざまな野菜を栽培しています。そのうちの一つ、小松菜は日本有機農業普及会が主催する「オーガニック・エコフェスタ」で2020年から3年連続で最優秀賞を受賞。トマトもすばらしく、規格外品で作るトマトジュースは生のトマトをかじったかのようにフレッシュで、飲むと元気が湧いてきます。今回ご紹介する雪の下ニンジン(黒田五寸)は、飛騨の在来品種。生育期の後半にアミノ酸や植物ミネラルたっぷりのオリジナル液肥を与えて、滋養豊かで栄養価の高いニンジンに育てています。

 雲英さんは「飛騨市有機農業推進協議会」、通称V7(ベジタブルセブン)の会長として、仲間と切磋琢磨しています。そうした活動が高く評価されて、2023年には岐阜県初の有機農法アドバイザーの1人に認定されました。

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雲英顕一さんの「雪ノ下ニンジン(有機在来種ニンジン)」 + EIRYO

「土の中は0℃以下にはなりません。雪が覆いかぶさって、“この子たち”を寒さから守ってくれるんです」。雲英さんのこの言葉に、私は心を揺さぶられました。“この子たち”とは、雲英さんが有機無農薬で育てる雪の下ニンジンのこと。飛騨では12月頃から雪が降り始めて畑を覆います。その雪が掛け布団のように寒さから守ってくれるおかげで、ニンジンは凍らずに甘さと栄養を蓄え、収穫のときを待つのです。私もニンジン掘りを体験させていただきましたが、雪の下から現れたニンジンの美しいこと! ツヤツヤして健康的で、畑でかじると、身が詰まって味が濃く、命というものがそのまま体に入ってくるように感じました。

その魅力をダイレクトに感じていただくためにご提案するのはチーズフォンデュです。生の雪の下ニンジンとともに、同じく有機無農薬栽培の野菜たちを盛り付け、白ワインで伸ばしたチーズを添えるだけ。こっくりしたチーズが野菜の味の濃さを引き立て、とびきりリッチな一皿となります。

雲英さんの野菜を見るといつも、畑を歩きながら作物に「ありがとうね」「元気か」と声をかける姿が思い浮かびます。これはもう習慣になっているそうで、植物にも感謝の気持ちは伝わるはずだという雲英さんの信念の表れです。また、その愛情は一緒に働く方々にも向けられています。「ありがとうファーム」は長年にわたって農福連携に取り組んでおり、長期就労が難しい人を受け入れ、農作業を通じて就労訓練をしています。実際、土に触れることで心身の健康を取り戻す方は多いそうです。無農薬栽培は雑草との戦いですから、みんなの力で草を抜き、土を作り、おいしい野菜を育てるのです。「ありがとうファーム」が目指す農業や、その素晴らしい野菜に出会えたことは料理人として幸せだと、飛騨に行くたびに感じます。

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雪ノ下ニンジン(有機在来種ニンジン)と飛騨野菜のチーズフォンデュ

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雲英顕一さん(右) と 工藤英良(左) 

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+EIRYO vol.4

2023年3月6日発行

ご協力 :  株式会社 ありがとうファーム 様

発行人 :  工藤英良

写真 :  竹見脩吾

デザイン :  水口麟太郎

編集・文 :  市原淳子

発行  株式会社EIRYO

東京都大田区田園調布5-56-4

TEL.03-6822-2274

 

※印刷、転載などをご希望の方は株式会社EIRYOまでご連絡ください。

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