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vol.1

有限会社 がもう畜産代表

蒲生清一郎さんの飛騨牛

 全国有数のブランド和牛として名高い「飛騨牛」は、岐阜県で長く肥育された黒毛和種の肉牛です。5年に一度開催される「和牛のオリンピック(全国和牛能力共進会)」では2002年と2007年に最優秀枝肉賞を獲得し、肉質日本一の称号を得ています。

 飛騨牛として認められるための条件の一つが、「飛騨牛銘柄推進協議会登録農家制度で認定・登録された生産者によって14ヶ月以上肥育される」こと。同制度で認定・登録された生産者のお一人が、がもう畜産の蒲生清一郎さんです。蒲生さんは2人の息子さんとともに牛1頭1頭に目を配り、大切に育てています。飛騨牛のおいしさの理由を伺ったところ、「牛は毎日10リットルも水を飲みます。飛騨のおいしい水を毎日たっぷり飲んでいるから、牛は健康に育つんじゃないかな」と話してくださいました。

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蒲生清一郎さんの飛騨牛 + EIRYO

 飛騨牛の特徴といえば、きめ細かく柔らかい肉質、旨みが強いのにしつこさのない脂、そして焼いたときの甘く芳醇な香り、この3つです。これらの特徴を最高の形で味わっていただく調理法はステーキ一択だと、私は考えます。

 私が主宰するサロンでは、週2回ほど、5名から8名のお客様にコース料理を提供させていただいています。花形は、飛騨牛 シャトーブリアンのステーキ。シャトーブリアンとは腰の下あたりにあるフィレ肉の、さらに中心部のお肉です。牛1頭から2本(1本あたり4〜5kg)しか取れず、筋などを除くとほぼ半分に目減りしてしまう。飛騨牛の中でもシャトーブリアンは、ごく希少な部位なのです。

 これまで約2000名のお客様にこのステーキを提供してまいりましたが、今やこれを目当てにリピートする方がいらっしゃるほどの人気メニューです。

「こんなにおいしいステーキは生まれて初めて」というご感想も伺いましたし、うっとりして何も言えない方もいらっしゃいました。

 在フランス日本国大使館では、飛騨牛のステーキにおろしたての山葵と、日本のおいしい醤油を添えて提供していました。外交のプロであり、会食にも強いこだわりを持っていらした木寺昌人 元駐仏大使が「山葵醤油でいただくステーキのおいしさをフランスのみなさんにも味わってほしい」とお考えになったからです。その後、“味変”のために柚子胡椒も添えることになりました。これが歌手で女優の故ジェーン・バーキン様、パティシエのピエール・エルメ様など、セレブリティの方に大好評だったので、私のサロンでも同様の味付けで提供しています。

 最高の素材に接し、その本質に迫ろうとしたとき、私が選ぶ調理法や味付けは、限りなくシンプルになります。自分のテクニックや個性ではなく、素材そのものを味わっていただきたいからです。飛騨牛には、料理人を謙虚にさせ、基本に立ち返らせる。そんな力もあるようです。

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飛騨牛A5等級シャトーブリアンステーキ

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蒲生清一郎さん(右)と工藤英良(左)

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+EIRYO vol.1

2023年10月6日発行

ご協力 :  有限会社がもう畜産 様

発行人 :  工藤英良

写真 :  竹見脩吾

デザイン :  水口麟太郎

編集・文 :  市原淳子

発行  株式会社EIRYO

東京都大田区田園調布5-56-4

TEL.03-6822-2274

 

※印刷、転載などをご希望の方は株式会社EIRYOまでご連絡ください。

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